『 虚空遍歴 』 ジェームス三木脚本・演出

___ 2010年4月 あうるすぽっと(豊島区立舞台芸術交流センター) ___


端唄作者の冲也は、 近松ふうの浄瑠璃芝居に手を染め、新作を発表するが成功しない。
上方での芸道修行を思い立ち、箱根を越えた冲也は、ごろつきの女房で、駆け落ちにも失敗した女、おけいにつきまとわれる。
冲也は大坂で興行師に騙され、有り金を巻き上げられた。
おけいは冲也を励まし、加賀の山中温泉の芝居小屋をめざすが、胸を病んで倒れた冲也は、旅の宿に伏したまま、自暴自棄に陥る。
おけいは居酒屋の客に身を売って薬代を稼いだ。
冲也は嫉妬と絶望の地獄の中で、浄瑠璃の真髄にたどりつく。
おけいが自分の分身であることを、ようやく悟った冲也は、最後の作品を託して、息を引き取るのである。





↑ 画像をクリックすると拡大します ↓